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Kanon投稿

 

Kanon投稿優秀作 2008年4月20日 第21回

毎月、『Kanon』編集部がWEB投稿作品の中から選んだ作品を、
『Kanon』お勧め作品としてHP上で発表いたします。
大賞1名 特選3名 佳作10名には、『Kanon』編集部からステキなプレゼントをご用意しております。

大賞
養花天小田原城下に象がをり
俳句 埼玉県 大野慰子

特選
巣立つ子は 常の別れと 思いしか 乗り換えホームで 振り向かずゆく
短歌 新潟県 桐生敬子

特選
今日くらい濡れてもいいかな春の雨
俳句 京都府 上村美翔

特選
七十五 天引きの春 サクラチル
川柳 静岡県 千里香

佳作
深紅へと逸る季節はこの胸にあるだけの春の歌を唄わす
短歌 神奈川県 萩沢ミモリ

佳作
春雨が ひらく門出の 蕾かな
俳句 大阪府 武山次郎

佳作
蹲に花ひとひらの息遣い。
俳句 埼玉県 西川正則

佳作
偶さかの全懐紙には花の歌
俳句 山梨県 にむら浩美

佳作
北国へ誘う桜の車内吊り
川柳 愛知県 小原久美子

佳作
弟は甘え上手やチューリップ
俳句 東京都 矢野みはる

佳作
線香と花は無けれど桜餅
俳句 北海道 工藤光吉

佳作
春眠を覚ます社長の危機意識
川柳 福岡県 Kyo

佳作
母と娘に袴とられたつくしんぼ
川柳 京都府 のんける

佳作
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『佳人』

ひと頃の 麗かだった幾日を
淡紅色に染めながら
沿道で花やいだ 桜たち

昨晩吹いた 季節の風が
流麗な 花びらの集いを
轍(わだち)や泥濘(ぬかるみ)に追いやってしまい

せせらぐ小川の川面でも
儚き花片の隊列が
陽の照返しを遮りながら
ゆっくり下流を目指していた

行き交う人々は
見上ぐ桜に溜息をつくけれど
足元に淀んだ花びらを
なぜ 憐れと想うのだろう

佳人の如き 桜の命(めい)を
思わせぶりに 訝(いぶか)って
蒲公英が道端で揺れている

詩 神奈川県 ミチタリル

総評

春をテーマに作品をご応募いただきましたが、桜をはじめ花を題材とした素敵な作品が多く集まりました。花を見ると不思議と人のこころは高揚感を抱く様です。今回はその中で作品にキラリと光るものをいくつも見出しました。